焚き火のはじまりとおわり。焚き火の炎はひとを無心にさせる。豊かな色と臭いと音がある。桜の木やその他の木々の枝をくべていると、木は生まれてから死ぬまで、美しく循環してることに、畏敬の念を感じた。枯れて落ちて、人によって燃やされても、そのものが持つ性質で、美しく存在してる。寒い夜に人をあたためながら。
そのいのちの在り方にしばし身を委ねていると、自分自身の存在もそのようなものの一部としてとらえてみるのもよいかも、とも感じる。ただただ炎の揺らめきとうつろいを、眺め続けていると、頭の中がすーっとするような感覚にちかづける。これからも、また火を焚いてみよう。